前回、PM雑記18にて、目的と意図の重要性についてお話をしました。
そういえば、過去の話ですが、ちょっと苦いというかかっこ悪い話を思い出しました。

私が、プログラマー兼リーダーをやっていたころの話です。
とあるアメリカの有名なベンダーへ専用のモジュール開発を依頼する機会がありました。
(あの当時も今も非常に有名な企業です)

その関係で、先方の本社に訪問して打合せを行うことになったのですが…
その前に、事前のテレビ会議を行うことになりました。
当時は今みたいに手軽にリモート会議ができる環境ではなく、リモート会議開催となると大変でした。
そういう設備をもった事業所まで、朝早くから行ったのを覚えています。
なにせ、時差があったので必要以上に朝早くって印象でした。

会議の場で、担当エンジニアとして紹介され、今回依頼したい内容を一通り説明しました。
海外のエンジニアと会議なんて初めてだったので、緊張していたと思います。
話し終えてホッとしていたんだと思います…

先方から、『目的はなんだ?』との質問がかえってきたのです。
英語ですし、自分がホッとしたのとあいまって、余計につっけんどんに聞こえるわけです。

というか、その後の言葉がいけなかった…
『目的もわからずに何も作れない』と…
『プチッ』と心の中で何かが切れたのを覚えています。

テレビ会議の音声がOFFだったので、まくしたててしゃべりました。
『金払うのこっちやろ!なんやあの態度は!?』
(実際、かなりの高額でしたし!?)
『目的やと!やりたいこと言ってるんだから、わかるやろ!客はこっちやろ!』

すると、私の上長が、『まぁまぁ』となだめる。
間に入っていたマーケ部の偉い方が、
『でも、そんなのあたりまえでしょ?』
との直球のつっこみ。

そこで、我に返ることができました。
とともに気づきました。
たしかに、依頼した目的と、そもそもどうして必要か?(意図)
が、わからないと何をどう作れば良いか困ります。
そして、凄く恥ずかしい思いになったことは今でも覚えています。

先輩から、
目的と意図は大事、提案資料には背景も重要、
と色々と教えてもらっても、実感が伴わないと実が伴いません。
現に、今指導している新人もそうです。
目的や意図の重要性を本当に理解しているとは思えないオーラ―が出ています。

私の場合、こういう恥ずかしい思いをしてはじめて留意するクセがつきました。
恥ずかしい体験は時には大事というお話でした。
落ちのない話ですみません^^;