インボイス対応のためのシステム改修でのできごとです。
請求書の小計、合計金額の表示部分をインボイス対応の体裁に変更する作業時のお話です。

対象の案件ですが、以下が前提条件となっています。
・この案件で扱う商材は10%消費税対象と、非課税の2種類の商材がある
・取り扱っている商材の関係上、8%消費税の対象物は今後も発生しないだろうと予想される
・現状の商品単価は1000円単位以上(例:2000円、5000円等)のため、消費税の端数計算は発生しない

ちなみに、インボイスでは、以下のように定められています。
・商品ごとに個別に消費税を計算してあとから合算するのではなく、
・税率ごとに総計を出してから税率計算をして端数を処理する。
・消費税は税率ごとに1回の端数処理」を行う
・ただし、個別の商品の税込み価格の合算から消費税額を計算することは認められている。

なので、今回の場合、
・10%消費税対象の税抜き小計を計算し画面に表示する。
・消費税計算(端数処理)を行い10%消費税額を画面に表示する。
・非課税対象商品の小計を計算し画面に表示する。
・それぞれを合計し、合計金額を表示する。
の手順になると思います。

で、作業の完了報告を受けた際に、念のために手順を確認したところ、
・10%対象消費税商品だけ仕様変更して上記の計算を行う。
・非課税対象商品は、小計計算せずに合計額から10%対象商品の税込み合計額を引いて表示する。
とのことでした。

もちろん、計算結果は変わらないはずなので、間違いでは無いのかも知れません。
たしかに、時間がなくてどうしようもない状況で最小限度の修正でごまかすことも無いとはいいません。
ですが、特段の理由がないのであれば、要求仕様に寄り添った誠実な対応をお願いしたいと思っています。
ということで、やり直しをお願いしました。

今回の場合、わざわざ変更しなくともおかしなことにはならないと思います。
なので、正直そこまでやらなくても…とは思いました。
が、要求仕様の大事さをわかって欲しかったからです。
『めんどくさいなぁ~』と思っただけの結果なら悲しいですが、趣旨は伝わったと信じています。