今回は、自社製品開発時の要件定義についてです。
要件定義書にまとめる内容は、受託開発時とは内容を変えています。
要件定義書は、プロジェクトに必要な内容を整理し、関係者間での合意を図ることを目的としています。
受託開発の場合は、お客様との合意事項をまとめ、開発の基礎資料として活用します。
一方で、自社製品開発の場合は、社内の合意形成を通じて製品の概要や方向性を定めるために使います。
このように共有したい(確認したい)ポイントは、少しばかり異なると思っています。
製品企画から参画させていただいた時は、背景や概要、展開マップなどにページを割くことが多いです。
以下は、自社製品開発時における要件定義書の記載項目例になります。
■背景をしっかりと整理する
通常は要件定義書に背景(開発背景)には多くのページは割かないと思います。
ですが、製品企画も行っている場合、詳しく記載します。
・市場概要(現況、動向)
・ターゲット顧客の状況
・競合動向
・自社状況(開発リソース、技術力など)
■製品概要として、ビジョンとコンセプトは明確にする
・中長期的な製品ビジョン(開発戦略マップ)
・今回開発する製品のコンセプト
■上記を前提として、要件定義で記載される以下のような項目を必要に応じて取捨選択して記載する
・製品の機能要件
・非機能要件
・業務要件(サービスフロー要件)など製品によって異なる
・開発(プロジェクト)の体制、マイルストーンなど
開発する対象によってまとめる項目は異なると思います。
ただ、背景の整理はどのような対象であっても必要だと思います。
ソフトウェア製品開発7 ~製品開発時の要件定義について~
